中古車を買う時、事故歴や修復歴有りのクルマを避ける方って比較的多いですよね。
絶対的に玉数の多い車(コンパクトカーやファミリーカー)ならそれでも良いですけど、絶版車種のスポーツカーでは事故車や修復歴有りのクルマを避け続けては「実はお買い得!」な個体をスルーしてしまうケースも非常に多いです。
まぁ、何が言いたいかって、FD3S RX-7の中古車を買おうとしている方は「事故車はヤダ」とは言わないで、その個体をちゃんと理解して買いましょうってことですw
この記事ではFD3S RX-7の事故車/修復歴有りの中古車を買う場合のポイントについて触れたいと思います。
そもそも事故車や修復歴有りの扱いって?
まず、事故車や修復歴有りって何をもってそういわれるかですが、よくありがちなのが「事故ってフレーム修正しているクルマでしょ?」というところ。
確かに間違ってはいないんですけど、事故車/修復歴有り認定を受ける敷居はとても低く、場合によっては外装交換しただけで事故車扱いになることもあります。
というか、事故してないのに事故車/修復歴有りの扱いになってることも結構あります。
よくある例でいうとこんなケース。
- 雹(ひょう)などの落下物によりルーフなどを交換した
- エンジンルームなどのコーキングが剥がれてしまったので、一度綺麗にはがしてからコーキングし直した
- 開口部などのスポット増しとそれに伴うコーキング作業を行った
- フレームの一部が塩害などで錆びてしまい、切除して交換・溶接などを行った
- 冷却系(インタークーラーやオイルクーラー等)などの変更でコアサポートを切断/加工した
上記の内容には場合によってはコンディション維持として施された作業もあります。
今出周っている事故車/修復歴有りの中古車の中でどれくらい本当の、いわゆる事故をしたFD3Sがあるのかはわかりませんが、中には軽度な部品交換やそれに該当する作業程度で事故車とされているものもあります。
そのため、「事故車かぁー」と一律避けるのではなく、「どういう理由で事故車扱いなの?」というところも深堀した上で判断することを強くおすすめします。
FD3S RX-7でフレーム修正有。でも全然大丈夫wというケースも
では外装交換などではなく、本当に事故してフレーム修正をしたFD3S RX-7は買わない方がいい?というと、そんなことはありません。というか、修正内容によっては全く問題ありませんw
ありがちな事故例だと、一般道やサーキットを問わず前から突っ込んだり、オカマほられたりなどの前や後ろがクシャとなるやつ。これらについてはサスペンション取り付け位置がズレたりしていないの軽度なのであれば、僕は買っても大丈夫ですよと言っています。
これらは良くある例だと修復歴有り:コアサポート修正などの表記となりますが、ここが曲がっていたり直したからって実害はほっとんどありませんw
何ならコアサポートって、FD3S RX-7で冷却系を変更する場合は加工することも良くあるところですしね。
しいて言うならバンパーやボンネットのチリが合わないこともありますが、そんなのはどうにでも直せます。(逆にコアサポート修正していなくてもチリがズレているFD3S RX-7は多い)
基本的には画像の範囲の軽度な事故修正であれば、走っていてほとんど実害はありません。というか、後述しますけど乗っててもわかりませんw
見落とし注意!重度な事故をしている場合は要チェック
コアサポート修正有りという表記でも、中には重度な事故でサスペンション位置まで影響している個体もあります。
よくある例でいうと、オフセット衝突をしてサスペンション取付位置が左右でズレたり、エンジンやメンバー類を押してしまったような重度な事故。
パッと見は何ともなさそうに見えても、フレームの深いところや下から見るとコーキングの剥がれやフレームのしわ、場合によっては錆びて朽ちている、なんてことも。
外装のチリ合わせはフレームが曲がっていても直せてしまうので、事故車で修復状況が不明瞭な場合は、なるべくフレームや下周りなどもチェックできると安心です。
愛車のFDは事故車ベース。しかもあまりおすすめできないヤツw
ここまでこんな事故車なら買いとか、重度のフレーム修正はとか言ってきましたが、僕の愛車のグロウデモカー(1号機)について触れたいと思います。
実はこの車、当時二束三文で買えた超~安い4型で事故車のFD3S RX-7をベースに作っています。
「クルマ屋さんなんだからお買い得な事故車を探したんでしょ?」と思われますが、実はそんなことはありません。今なら間違いなくおすすめしない事故車がベースですw
具体的にどう事故ったかは不明ですが、右フロントがグシャっとしてて右側サイドメンバーが曲がり、フロアがゆがんでいます。そして修正もテキトーでした。
買った理由はサーキットで遊ぶなら安いしいいかwくらいのノリで買って走っていました。とてもじゃないですが、買った当初はそのFDで筑波56秒台まで出すとなんて考えてもおらずw
結果、そもそもがダメなフレームでホイールベースなんかは左右で15mmズレ、最終的にはロールケージやスポット増しなんかもしましたが、どこからかフレームのきしみ音が聞こえてきた時もありました。
それでも、街中や峠道、サーキットを走って何か支障があったか?というと正直、これといってフレーム曲がってるからどうこうというのはわかりませんでした。
少なくとも言えるのはフレームが曲がっていようが、ホイールベースがすれてアライメントがそろわなくても、フレームが錆びたり朽ちたりしていなければ、通常使用やある程度の域のサーキット走行(筑波56秒程度)では全く影響しません。
「交差点曲がるときに右折と左折で挙動が違ったりしません?」なんて聞かれたこともありますが、常人離れした一部のプロドライバーでない限りわからないと思います。
まぁでも、だからといって今そういう激しい事故車のFD3S RX-7を買おうとしているのであれば、フレームが朽ちていないことをしっかり見てくださいねw
FD3S、こんな事故車や修復歴なら絶対買い!というポイント
FD3S RX-7の中古車を買おうとしている方にまず、声を大にして言いたいのは「事故車はヤダ!」と一蹴しないこと。
事故車/修復歴有りといっても厳密には事故っていないものからゴリゴリのフレーム修正が入っていますというものまでほんと様々。
ですが、FD3S RX-7の事故車はコアサポート修正有でフレーム修正の域には達していない個体がほとんどだと思います。たぶんw
・・・といって、僕の愛車のFDはお勧めできない域の事故車ですけどね、それでいて筑波の最終コーナーでも飛び出しましたしw
で、事故車/修復歴有りのFD3S RX-7の中古車を買う場合のポイントをまとめるとこんな感じです。
- 外装交換程度の車両が事故車になっている場合もあり。これはお買い得かも
- オーバーハングなどのサスペンション取付位置が変わらない程度のフレーム修正なら全然OK
- 重度な事故でもフレーム修正がきちんとなされているなら問題ない
- (参考:事故っててアライメントでなくても実害はほとんどない)
FD3S RX-7も年々玉数が減ってきていますから、「事故車は嫌です」となると、選択肢がだいぶ減ってしまいます。もちろん、修復歴は無いに越したことはないのかもしれませんが、修正具合と現状をきちんと把握することで、お買い得なFD3S RX-7の中古車と出会える確率はグンと上がります。
その個体がどんな事故でどのように修正されているのかしっかり見て、買いかどうかを判断するようにしましょう。
あ、リセールバリューを期待する方は無事故車の後期型、できれば最終型を買うとよいですよw